はじめに
日本語教師養成学校には日本語学校が併設されている場合があります。日本語学校が併設されている場合、養成講座の修了後にそこで働くことができる可能性があります。
ではどのような学校に日本語学校が併設されているのか見ていきましょう。
日本語学校が併設されている学校
都内にある日本語教師養成学校では、日本語学校を併設しているところがいくつかあります
これらの学校では、日本語教師養成講座の受講者は、日本語学校に通う学生と教育実習などでコミュニケーションを取ることができます。日本語教師を目指す方にとって、実際の留学生たちとふれあい実習で日本語を教える中で、日本語教育に関する経験を積み、講座修了後の教師生活に生かすことができます。
日本語教師養成学校と日本語学校の交流
「日本語教師になりたいのに外国人と交流する機会がない」「日本語を教えたいけど相手がいない」それではせっかく学んだことも活かせませんよね。知識をいくら積んだとしても、これでは非効率的です。しかし日本語教師養成学校の選択によっては、そのような状況になってしまう可能性があります。もちろん、日本語学校が併設されていない学校の中にも、養成学校以外の団体と協力、あるいは独自のルートで留学生との交流ができるシステムやイベントを作り、交流の機会を設けているところもあります。
しかし、日本語学校が併設されていれば常に留学生のいる環境で学ぶことができます。様々な国の人々が一度に会する場所はめったにありません。日本語を学びたいという一つの意思の下、活気ある学び舎で交流できる点は、その後の日本語教師人生のモチベーションにつながっていくでしょう。
それぞれの交流方法
それでは都内の日本語教師養成学校が、併設されている日本語学校の生徒たちとどのように交流をしているのか見ていきましょう。
インターカルト日本語教員養成研究所
併設されているインターカルト日本語学校では、ウィークリーコース、長期コース、夜間コースといったさまざま留学生向けコースがあり、世界65か国から学生が集まっています。そうした活気ある空間で教育実習などを通じて、留学生たちに日本語を教えることができます。
「同施設内にあるインターカルト日本語学校が、あなたの実習の舞台となります。インターカルト日本語学校には、実に世界60か国からやってきた学生が在籍しています。多国籍な学生に対しての実習は、何より貴重な経験となります。」
東京中央日本語学院では、教育実習の段階で留学生相手に実際の授業を行うようです。
「教師陣のサポートの下、実際の教育現場で総仕上げ!いよいよ教壇に立つための最終段階!同じ校舎内の留学生クラスという、TCJならではのリアルな環境で実際の授業を行います。もちろん、経験豊かな教師陣が、教案作成などの準備段階から丁寧にサポートします。」といったように他の学校とは大きく異なり、日本語教師としての将来に強く影響を及ぼす実践的な段階での交流となるため、より充実したものとなるでしょう。
その他、国際交流イベントでは、留学生とのお花見やバーベキュー、バス旅行、忘年会といった行事がたくさんあるのも特徴的です。
アークアカデミーでは実習で日本語学校の生徒たちに教えるということはしないようですが、下記のように紹介されている通り、授業以外の部分でコミュニケーションが取れるようですね。
「全国にある本校の5校舎には日本語学校が併設されており、50カ国以上の学習者が日本語を毎日学んでいます。日本語教師養成講座の受講者は、授業見学・交流活動・フリートーキングなどを通じて、日本語学校の現場を体験、将来の姿をイメージしながら学習できます。」ちなみにフリートーキングは月1回、交流パーティは年1回と回数が決まっているようです。
ヒューマンアカデミーでは実技授業の中で、下記のような交流が行われています。
「教育実習は、日本で暮らす外国人の方にご協力いただき、授業で即戦力を磨きます。緊張感が漂う中、授業を実施。迅速かつ的確な判断力、実践力や柔軟性を養うことで、いち早く現場に立てるスキルを身につけます。模擬授業終了後は、教え方から板書の仕方までを担当の講師やクラスメイトが分析・検討し、さまざまな側面からアドバイスします。本番を意識した授業を数多く経験することで自信をつけることができます。」
その他、月に1回の交流会や養成講座の受講生たちが主催するボーリング大会などの交流会もあるようです。
「アルファ国際学院」にも日本語学校が併設されていますが、留学生たちとどのような交流があるのか未知な部分が多いため、直接問い合わせるか、見学にいって現場を見るとよりわかりやすいかもしれませんね。
まとめ
交流会だけでなく、教育実習を通して外国人のモデルスチューデントに教えることができる機会は非常に重要です。現場の雰囲気に近い場所で実践することで、自分のクセや相手との距離の測り方など実践力が身に着いていきます。実習を終え、留学生や同窓生、また講師からフィードバックを受けることで、教え方、話し方、立ち位置、板書の仕方など、自分一人では対応が困難なウィークポイントの改善が期待できます。
このように日本語教師としての基礎を作る場として、留学生に対する教育実習、授業の実践はとても価値のあるものとなります。ぜひ、日本語教師養成講座を選ぶ際の参考にして下さい。